消滅時効に関する法律相談
時効完成後に借金を1円でも支払った場合、完成した時効はどうなるでしょうか?
事例
時効が完成しているにもかかわらず、友人に借りたお金を返済しました。
この場合、時効が完成しているわけですから、返済したお金を返してもらえるのかが、
問題になります。
債務者の立場では、時効完成を知らなかったから、返済をした。
もし、時効完成を知っていたら、弁済はしなかった。
これは、債務者の心理として大変よくわかりますが、時効完成を知らずに弁済したとしても、
その弁済は時効利益の放棄とみなされます。
よって、時効が完成していても、返済をしてしまうと、民法の時効期間の中断事由である
「債務の承認」になります。
例え、 1円でも返済してしまうと、時効は中断します。
債務整理の相談で、債務者から次のような話をよく聞きます。
「債権者から連絡があり、1円でもいいから返済してくれ」
「利息を免除するから残元金元本の一部でも返済してくれ」
これは、債権者としては、債務者が消滅時効の援用をすると1円も回収できないからです。
債権者(貸金業者)が、時効が完成している債務者にいつまでも請求書を送りつけたりするのは、
債務者が専門家に相談する前に何とかしよう、もしかすると法律を知らない債務者は支払う可能性
があると思い、請求してくるのです。
5年以上、支払いをしていなければ消滅時効の可能性があります。
まずは専門家に相談してみましょう。
なお、友人など民事債権の場合、消滅時効は10年になるので、ご注意ください。
今日の???
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