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相続人の範囲と法定相続分 [相続]






ちょこじぃ~[犬]です。
相続登記について相談がありました。
その内容をかいつまんで説明すると・・・

 相談者は亡くなった方の妻Aさん。

 Aさん
 「5年前に夫が死亡。夫との間に子供がいなかったため、自分1人が相続人だと思っていました。夫には弟が1人います。 最近になって弟から、「兄名義の土地建物の権利は全て自分にあるから、書類にハンコを押せ。」と言われ、その通りにしないといけないのかどうかわからない」

 という相談でした。
 亡くなった方の両親もすでに他界し、亡くなった方の親族はその弟さんだけです。
 また、相続財産は土地建物以外にないとのことでした。
  

 Q この場合、弟さんのいうとおり、すべての権利が弟さんにあるのでしょうか?

 A 弟さんに全ての権利はありません。
   ただし、弟さんには全体の4分の1の権利があります。

 
 ちょこじぃ~アドバイス[犬]
  土地建物の名義をAさんにすることを前提として、土地建物の評価の4分の1にあたる金額を弟さんに支払うことを提案したらどうかという提案と話し合いによる解決ができない場合、遺産分割調停の申し立てを提案しました。
うまくいくといいんですが・・・この案件、ちょっと揉めそうな予感がします。



ちなみに、相続人の範囲や法定相続分は、民法で次のとおり定められています。

(1) 相続人の範囲
 死亡した人の配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の人は、次の順序で配偶者と一緒に相続人になります。

第1順位  死亡した人の子供
 その子供が既に死亡しているときは、その子供の直系卑属(子供や孫など)が相続人となります。
 子供も孫もいるときは、死亡した人により近い世代である子供の方を優先します。

第2順位  死亡した人の直系尊属(父母や祖父母など) 
 父母も祖父母もいるときは、死亡した人により近い世代である父母の方を優先します。
 第2順位の人は、第1順位の人がいないとき相続人になります。

第3順位  死亡した人の兄弟姉妹
 その兄弟姉妹が既に死亡しているときは、その人の子供が相続人となります。
 第3順位の人は、第1順位の人も第2順位の人もいないとき相続人になります。

 なお、相続を放棄した人は初めから相続人でなかったものとされます。
 また、内縁関係の人は、相続人に含まれません。

(2) 法定相続分

  イ 配偶者と子供が相続人である場合
    配偶者 2分の1
     子 供  2分の1
   
   *子供が4人いる場合の1人当たり法定相続分
     子供1人当たりの法定相続分・・・1/2×1/4=1/8


  ロ 配偶者と直系尊属が相続人である場合

     配偶者   3分の2
     直系尊属 3分の1

   *直系尊属(父母)の1人当たりの法定相続分
     父母1人当たりの法定相続分・・・1/3×1/2=1/6

  ハ 配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合

     配偶者   4分の3
     兄弟姉妹  4分の1

   *兄弟姉妹が3人いる場合の1人当たりの法定相続分
     兄弟姉妹1人当たりの法定相続分・・・1/4×1/3=1/12


 ポイント
  子供、直系尊属、兄弟姉妹がそれぞれ2人以上いるときは、原則として均等に分けます。
  (民法887、889、890、900、907)

今日のちょこ
最近のお気に入りのおもちゃみたいです

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