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失踪宣告の効果 [失踪宣告]






相続人が行方不明という法律相談を受けました。
この場合、どのような法律手続きになるでしょうか?パート③

失踪宣告の効果
失踪宣告を受けた者は以下の時期に死亡したものとみなされる(いずれも失踪宣告がなされた時ではないので注意してください。)。
① 普通失踪 - 失踪期間7年が満了した時(31条前段)
  例えば失踪から10年経過した者の場合、失踪期間(7年間)を満たすので失踪宣告の要件を満たし、この者に失踪宣告があったときは失踪宣告時ではなく失踪から7年を経過した時点で死亡したものと擬制される。
② 特別失踪 - 危難が去った時(31条後段)
  例えば船舶の沈没の場合、沈没(法文上の「危難」が去って)から1年間が経過すれば失踪宣告の要件を満たし、この者に失踪宣告があったときは失踪宣告時ではなく沈没時に死亡したものと擬制される。

失踪宣告の重要な効果は死亡の擬制による婚姻の解消と相続の開始である。   
 そのため、生命保険の死亡保険金も支払われます。民法31条は失踪宣告によって失踪者の死亡を推定ではなく擬制するものとしていることから、失踪宣告の効果は失踪宣告を受けた者の生存や異時死亡(死亡したものとみなされた時期と異なる時期に死亡していた場合)を証明しても当然には覆すことはできず、これらの場合には32条の規定に従って取り消されることを要します。

 なお、失踪宣告は失踪者の音信が途絶えた最後の地での法律関係を清算する制度であり、失踪宣告によっても失踪宣告を受けた者の権利能力は消滅しないので、失踪宣告を受けた者が実際には生存しており他所で法律関係を形成する場合には失踪宣告の効果は及びません。


失踪宣告の法律用語集

今日のちょこ

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