民法第252条 共有物の管理
共有物の管理に関する事項は、前条の場合を除き、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。
解説
「管理」とは、共有物の変更を伴わない利用・改良行為をいう。
「管理行為」をする場合には、各共有者の持分の過半数で決しなければなりません。
共有物の賃貸借契約の解除(最判昭39.2.25)や、土地の地目転換を伴わない共有地の整地などがこれにあたる。
「保存行為」とは、共有物の修補、妨害排除等、共有物の現状を維持する行為をいう。
保存行為は、各共有者が自分の持分に関係なく、自由にすることができます。
共有地の不法占拠者に対する妨害排除・明渡請求は保存行為にあたる(大判大7.4.19)。