勾留によって現に拘禁されている被告人から保釈の請求があった場合には原則として保釈を許さなければいけません。
これを必要的保釈または被告人の権利として認められていることから権利保釈ともいいます。
保釈を請求し得る人は被告人およびその弁護人、法廷代理人、保佐人、配偶者、直径の親族、兄弟姉妹です。
法律の建前としては必要的保釈が原則とされているが、次の事由がある場合には、裁判所の任意的保釈(裁量保釈)が認められるにとどまります。
①禁錮異常の刑に処する判決の先刻があった場合。
②被告人が。死刑または無期もしくは長期10年を超える懲役・禁錮に当たる罪を犯した者であるとき
③被告人が前に死刑または向きもしくは長期10年を超える懲役・禁錮に当たる罪につき有罪の宣告を受けたことのあるとき
④被告人常習として長期3年以上の懲役・禁錮に当たる罪を犯した者であるとき
⑤被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき
⑥被告人が被害者その田事件の審判に必要な知識を有すると認められる者もしくはその親族の身体もしくは財産に害を加え、またはそれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき
⑦被告人の氏名または住居がわからないとき
なお、「保釈」の項参照です。
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