私法上認められる権利です。
私法とは、財産を持ち、これを売り、親子となり、婚姻するといった、人間が人間である限り国家と離れても必ず繰り広げるだろうような生活を規制する法です。
具体的にいうと、民法・商法その他の民事特別法がこれに当たります。
権利とは、ある利益を受けることができるように、ある人に与えられた法上の力であります。
権利には、身体・生命・自由・名誉といった、人間と切り離すことができない人格権、親子・夫婦・親族といった身分から流れ出る身分権のほか、財産権があります。
財産権は、経済的な値打ちがあって、取引の対象となる権利で、所有権・地上権・抵当権のように、ある物を直接・排他的に支配する物権、代金請求権、家賃請求権のように、債権者が債務者に弁済を請求する債権、そのほか、著作権・特許権・商標権のように、精神的労作の産物を直接・排他的に支配する無体財産権、更に、社員権などが含まれます。
私権は、「公共の福祉に適合し」て存在するもので、これに反して権利者の気ままに行使すれば権利の濫用となります。
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