所有権保存登記とは、不動産につき初めてなす所有権の登記ことをいいます。
これは、当該不動産についての爾後のあらゆる権利変動の登記にとっての前提であるから、登記が実体法上の権利関係と一致することを保障すべき第一の関門です。
したがって、ここでは、一般の登記の場合のように、単に当事者間の相対的な事情のみを基礎として登記をなすことはできず、所有権の存在そのものを確認する手続が必要とされています。
所有権保存登記の申請は、所有権者の単独申請によります。
手続上の登記義務者が理論上存在しない場合であるし、実体法上も、権利につき前主の存在しない原始取得の場合(例えば、建物の新築)が多いからです。
実体法上の所有権者であることを登記官に推認させるためには、次の三つの場合のいずれかに該当する者でなければなりません。
①表題部に自己または相続人が所有者として記載されている者。
②判決により自己の所有権を証する者。
③収用により所有権を取得した者。
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