民法第247条 付合、混和又は加工の効果
第242条から前条までの規定により物の所有権が消滅したときは、その物について存する他の権利も、消滅する。
前項に規定する場合において、物の所有者が、合成物、混和物又は加工物(以下この項において「合成物等」という。)の単独所有者となったときは、その物について存する他の権利は以後その合成物等について存し、物の所有者が合成物等の共有者となったときは、その物について存する他の権利は以後その持分について存する。
解説
所有権の消滅した物の所有者が、合成物等の単独所有者・共有者にならなかったときは、償金請求権を取得する。消滅した物の上に権利を有していた第三者は、当該償金請求権(248条)に対して物上代位することができる(304条、350条)。
互いに主従関係にない甲乙2棟の建物が、工事により、1棟の丙建物となった場合、甲または乙を目的として設定されていた抵当権は、丙建物につき甲または乙の価格の割合に応じた持分を目的とするものとして存続する(最判平6.1.25)。
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