法的義務がないのに、他人のための事務を行うことによって、事務管理という法律関係が発生します。
ある人(事務管理者)が、他人(本人)のためにする意思に基づいて、ある事務の管理を始めた場合には、一方で管理者に管理継続の義務を負わせ、他方では管理のために要した費用を本人から償還させることによって、当事者の生活関係を円滑に解決するための制度です。
事務管理は、迷子を送り届けたり危難者を救助したりという事実行為でもよく、また外出中の同居人の荷物を受け取って後払運賃を支払ったり、上京する友人のためにホテルをリザーブするという準法律行為や法律行為でもよいです。
法律効果として、管理者の管理継続義務と本人の費用償還義務とが発生しますが、これらの権利義務は当事者の意思に基づいて発生するものではなくて、法律の規定によって発生するものであるから、事務管理の法律要件としての性質は準法律行為になります。
今日のじじ
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