民法第132条 不法条件
不法な条件を付した法律行為は、無効とする。不法な行為をしないことを条件とするものも、同様とする。
解説
条件が成就することによって、不法となってしまうような法律行為は、無効となります。
また、不法な行為をしないことを条件とするものも、同様に無効となります。
例えば、AがBに対して、「Cを殺したら100万円支払う」というような契約。
この場合「人を殺すこと」は「殺人(刑法199条)」という不法行為であり、これを条件としたAB間の契約は不法条件を付した法律行為となり、不法条件の規定により無効です(民法132条)。
逆に、殺人をしない場合、100万円を渡す、という条件つきの法律行為は、条件が無効であるため、法律行為単体では不法ではなくても、無効となります。
民法第132条は、公序良俗(民法第90条)の条件法に関しての具現化したものです。
付された条件が無効になるのではなく、法律行為そのものが無効となります。
今日のじじ
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